hirax.net::生まれ変わるのは何時だろう?::(2002.06.14)

生まれ変わるのは何時だろう?  share on Tumblr 

「次」に会えるのは何時…かな?

 人間必ずしも寿命がある。一世紀を超え生きている人もいれば、あまりに若くして亡くなる人もいる。今の瞬間に生まれてくる命もあれば、亡くなる人達もいる。亡くなっていった人達は、今何処にいるのだろう?もう、何処にもいないのだろうか?それとも、この世界の何処かに生まれ変わっているのだろうか?あるいは、どこか違う世界の何処かにいて、次に生まれ変わる日を待っているのだろうか?もしも、彼らがどこか違う世界の何処かにいて次に生まれ変わる日を待っているとしたら、という前提のもとで、「その人達がいつ生まれ変わるか?」なんて、そんな判るはずもないことを少し考えてみた。

 始めに、全ての魂が、「この世」と「あの世」を行き来するものとしてみる。「この世」から消えていった魂は「あの世」に行って、そしていつか「あの世」から「この世」に魂が戻ってきて「生まれ変わる」という考え方である。魂は「この世」か「あの世」かのいずれかに必ずいる、わけである。すると、これら二つの世界に存在する魂の総数は一定、という前提が自然だろう。もし、「いきりなり魂が増えたり減ったりする」と考えるのであれば、「魂」なんて考え方を導入する意味が薄れてしまうに違いないからである。

 そこで、「この世」と「あの世」の「魂の収支」を描いてみたのが下の図である。全ての魂が「この世」と「あの世」を行き来し、その「収支」を考えれば、どんな風に生まれ変わるかが判るわけだ。
 

「この世」と「あの世」の「魂の収支」

 この収支を定量的に考えるために、まずは「この世」にいる魂の数を調べてみた。簡単に言えば、地球の上の人口である。その「この世」で生きている人の数を示したのが下の図である。このグラフから判るように、「この世」の人口はどんどん増加し、1930年には20億人だったものが、2080年には100億人位になりそうな勢いなのである。
 

「この世」の魂の数(人口)
 

 さて、このグラフから「この世」にいる魂の数が判ったならば、それでは「あの世」にいる魂の総数はどんなだろう、と当然の疑問が沸くわけである。けれども、今のところそれを知る術はない。そこで、仮に魂の総数を100億人としてみよう。もちろん、その場合には「この世」の人口が100億人に達するだろう2080年以降はどうなるの?「あの世」には誰もいなくなっちゃうんじゃないの?という当然の疑問が沸いてくるわけであるけれど、そこは今回全く考えないことにしたいのである。何はともあれ、魂の総数を100億人と決めてしまう。そうすれば、

「あの世」にいる魂の数=魂の総数 - 「この世」にいる魂の数
というわけで、「あの世」にいる魂の数、が決まる。そして、「あの世」から「この世」に生まれ変わってくる魂の数、すなわち、「この世」に新たに生まれる数、は出生数を調べてみれば判る。すると、
各年の「生まれ変わり」の確率 = 出生数 / 「あの世」にいる魂の数
というようにして毎年の「生まれ変わりの確率変動」を知ることができるのである。
 もちろん、色々な地域によって出生率は数人/1000~数十人/1000人と大きく異なるし、未来の出生率も正確には判らないが、各時代毎の平均的な出生率を使って試算してみたのが、下のグラフである。1930年から2100年の間に、「あの世」にいる魂達が「生まれ変わる」確率を計算してみたものである。「この世」の人口が増え、「あの世」の魂数が減るため、結果的に「その年に生まれ変わる」確率が毎年高くなっていっていることが判る。
 
「生まれ変わり」の確率変動
 

 このようにして、「生まれ変わり」の確率変動が判ると、××年に亡くなった人がいつ頃生まれ変わって、「この世」に帰ってくるかということが判るようになる。例えば、

  1. 1950年
  2. 2000年
  3. 2050年
に「この世」から亡くなった人がいた時に、その人達が「この世を去ってから○○年後の年に生まれ変わり戻ってくる確率」を計算してみたものが下のグラフである。
 
亡くなってから何年後の年に「生まれかわる」か?
 

 このグラフを眺めれば、例えば1950年に亡くなった人であれば、それから40年弱時が経った1980年後半の年に生まれ変わってくる確率が高いし、一昨年、2000年に亡くなった人がいるならば、今から数年後の年に生まれ変わる可能性が高い、ということが判る。そして、2050年に「この世」から亡くなった人がいるならば、その人は亡くなってすぐの年に生まれ変わってくる確率が高い、と想像できることになる。

 とはいえ、もちろんこれは「亡くなってから何年後の年に生まれかわるか?」という確率であって、亡くなってから×年後までに「生まれかわっている」確率ではない。2050年に亡くなった人がすぐ生まれ変わる確率が高い、といってもそれは高々4%程の低い確率でしかない。

 そこで、亡くなってから×年後までに「既に生まれかわっているか」という確率を示してみたのが下のグラフである。
 

亡くなってから×年後までに「生まれかわっている」確率
 

 こうしてみると、1950年に亡くなった人達であれば、50年以上経った今でも、まだ半数以上の魂は「あの世」にいるだろうこと、まだ「この世」に生まれ変わってきていないだろうこと、が想像できる。だから、もし「亡くなったあの人と、もう一度何処かで出会うこと」があったとしても、それにはずいぶんと時間がかかっている、というのが自然だろう。そしてやはり2000年に亡くなった人達であっても、その魂の半数がこの世に生まれ変わっているのは30数年も後の2030年代だ。だから、やっぱりずっと先、にも思える。
 だけど、どの確率だって、宝くじの一等賞に当たる確率よりはよっぽど高い確率だ。だから、ちょっと色んな世界を見渡して眺めてみるのも面白いかもしれない。全然違う顔で、全然違う年で、全然違う場所で、もういない誰かにそっくりな人がいるかもしれない。生まれ変わってきた誰かにもしかしたら、会えるかもしれない。

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