hirax.net::inside out::2009年02月13日

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2009-02-13[n年前へ]

「同じだけの長さのエピソード」と「感情のエントロピー」 

 香山リカの「乱読パラダイス」を読んで、読書ノートに書き写したのが「同じだけの長さのエピソード」という章だ。

 世の中には、エピソードを語ることでしか伝えられない感情もある。
 この章では、香山リカの「小さな物語」が書かれ、そしてそのエピソードから表される感情は、そこに込められた情報は、そのエピソードの長さを介してしか伝えようがないのではないか、ということが書かれている。
 しかし気持ちがわかる、とは本来、こういう話をすることでしか人に伝えられないものではないか。
 もしかしたら、そのエピソードの長さ、というものが、気持ち・感情の「情報量」なのかもしれない、とふと思う。ということは、感情や気持ちを伝えるためには、それに至るまでの時間と同じだけの時間が、結局の所必要となるのかもしれない。そして、それは、実際問題としては得られそうにないものでもある。