hirax.net::inside out::2011年09月01日

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2011-09-01[n年前へ]

実は凄まじい「光の屈折で水深が浅く見える効果」 

 「浅いと思った水中に足を差し入れると、思うよりずっと深かった」ということは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか?空気と水の間の光の屈折により、水面を上から眺めると、本当の水の深さよりも、水がずっと浅いように見えるのです。

 しかし、「(水面の上から眺めると)水の深さが浅く見える」というのを確認する実験は「お椀の仲に五円玉を沈めて眺めてみる」という程度の大きさであることが多いと思います。実は「本当の水の深さよりも、水がずっと浅いように見える」という”(見た目の)空間湾曲効果”は、そんな「スケール」では実感できないほどに実は「強烈」です。

 下の写真は、床に格子模様が描かれた「水深5メートルのプール」を水面の上から撮影した写真です。透明度が高いので、足下すら水深が深く見えませんが、少し離れた辺りは水深がとても浅くなっているかのように見えてしまいます。離れた場所になると(まるで)水深が10cmほどもない浅瀬に見えてしまいます。…もちろん、このプールは「どこをとっても水深5メートル」です。

 プールを満たしている水の透明度が高く、風もないために水面はただひたすらに平らなので、足下ですら「5メートルという水深」を感じさせないかもしれません。しかし、このプールは正真正銘、足下も5メートル、その先もすべてピッタリ水深5メートルです。

 「光の屈折で水深が浅く見える効果」を大きなサイズで眺めてみると、たとえばこういった感じになります。「光の屈折で水深が浅く見える効果」は…異世界を感じさせるほどに実は凄まじいものなのです。


(この動画版が 続:実は凄まじい「光の屈折で水深が浅く見える効果」 にあります)

実は凄まじい「光の屈折で水深が浅く見える効果」実は凄まじい「光の屈折で水深が浅く見える効果」