hirax.net::Keywords::「愛」のブログ



2009-12-05[n年前へ]

「後ろ」と「夢」と「愛」と「先」

 寺山修司が綴った言葉を、二つ抜き出してみる。

ふりむくな ふりむくな
うしろには夢がない。
私には忘れてしまったものが一杯ある。
だが私はそれらを「捨ててきた」のでは決してない。
忘れることもまた、愛することだという気がするのである。

 

2010-01-07[n年前へ]

本当の「等身大」の人の姿

広告批評 編集「私の広告術 」から、一倉宏の言葉。

 今の広告が描く人間の姿は「等身大」と呼ばれて、だけど本当の人間たちよりもほんの少し小さく描かれているように僕は感じる。
 その、指一本が入るような隙間の中に詰まっているのが、愛とか夢とか希望とか志とか誇りとか、なんじゃないんだろうか。
 それがあって、本当の人間の大きさなんだと、僕は思う。

2010-03-14[n年前へ]

愛とは、見つめ合うことでなく、同じ方向を見ることである。

 角田光代の「今、何してる? 」から。

 (フランスの作家、「星の王子さま」の作者、サン・テクジュペリの言葉から)「愛する、それはお互いを見つめあうことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである。

 ふと、「お笑いパソコン日誌」に書かれていた、こんな言葉を思い出す。

 仮に、同じ流星を遠く離れた恋人同士が見ることができたとしても、悲しいことに、たいていは違うところを見ているのである。
 それは、同じ場所で同じ映画を見ても、必ず違う部分を見ているのと似ている。われわれは他人とまったく同じものを見ることができない。残念だが
 同じ方向を見ることはできないのかもしれない。だったら、せめて同じ方向へ、前へ、進むことならできるのだろうか。それとも、その「前方」は、やはり二人違う方向を向いているのだろうか。違う方向を向いているとしたら、それはただ離れていく方向なのだろうか、それとも、現実世界でよくあるように、やがてまたどこかで交(まじ)わったりするものだろうか。

 ここでは引用していないが、サン・テクジュペリの言葉を導入部分に使いつつ書かれた、角田光代の文章はやはり魅力的だ。変なたとえだが、それは久世光彦が書く、向田邦子の魅力に、少し、似ているような気がする。

2010-03-19[n年前へ]

同じものを見るという「奇跡」と「幻」

 角田光代の「今、何してる? 」から。

 親とかきょうだい、もしくは恋人は友達と、とても親密なある一日を過ごしたとする。(中略)その一日について、ともにすごした人と照合してみると、びっくりするほど記憶が違う。私は空を横切る飛行機を見ていて、彼/彼女は散歩中の巨大猫を見ている。私はサテンで男女が大喧嘩しているのを見ていて、彼/彼女は行列のできるラーメン屋を新発見している。
 だれかとともに一日を過ごして、何から何まで同じものを見、うりふたつの記憶を持つという奇跡のようなことは、きっとある。そして私は気づく。恋人でも友達でもない、未知のだれかとも、同じものを見、同じ記憶を共有することは可能である、と。

 繰り返し、そんな「奇跡」を夢見ます。そして、いつもこの言葉を反芻(はんすう)するのです。

 仮に、同じ流星を遠く離れた恋人同士が見ることができたとしても、悲しいことに、たいていは違うところを見ているのである。
 それは、同じ場所で同じ映画を見ても、必ず違う部分を見ているのと似ている。われわれは他人とまったく同じものを見ることができない。残念だが。

お笑いパソコン日誌

2010-03-21[n年前へ]

"15-0”と「15才の君へ」

 テニスで"15-0”という点数を表す言葉、フィフティーン・ラブ "Fifteen-Love"と宣言する声を聞くと、「十五の愛」とか、「十五歳の恋」とか「十五年の愛」とか、そんな風に聴こえてしまうことがある。

 1995年の関西・淡路大震災から15年が経った。関西電力の「15才の君へ」というコマーシャル・ビデオを観ているとき、ふと、そんな"15-0”の幻聴を思い出した。

君たちがいたから、15年でここまで来られた。
君たちこそが、希望の光。

 "0"を、なぜLoveというのだろう。それは、ゼロが卵に似ていて、卵を意味するフランス語の音から来ているのだ、という説もある。

The origin of the use of "love" for zero is also disputed; it is possible that it derives from the French word for an egg (l‘oeuf) because an egg looks like the number zero.
 あの時のゼロの卵たちが、今では十五歳になっていく。やはり、何だか、"Fifteen-Love"という声が聞こえてくるような気がする。

 拝啓、この手紙を読んでいるあなたは、
どこで、何をしているのだろう。

アンジェラ・アキ 「手紙~拝啓 十五の君へ



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