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2007-12-14[n年前へ]

2008-05-30[n年前へ]

RADWIMPS オーダーメイド

きっと僕は尋ねられたんだろう。生まれる前、どこかの誰かに。
「未来と過去、どちらか一つを見れるようにしてあげるからさ。どっちがいい?」

「そういえば、最後にもう一つだけ。”涙”もオプションで付けようか?無くても全然支障はないけれど。面倒だからってつけない人もいるよ。どうする?」

2008-06-23[n年前へ]

列車の振動音・鼓動のような「リフレイン」

 列車に乗っている時に聞く音のような、リフレインを持つ曲がある。たとえば、それは岡村孝子の「電車」だ。「電車」は、さならがらレールの繋ぎ目を台車が過ぎていく時に発する音のように、(サビ前の部分で)ギターがアルペジオを淡々と奏で続ける。そのリフレインに歌詞が重なることで、音を介して、通勤電車に立つ主人公たちが浮かび上がる。

誰もが自分の生き方を見つけて歩いてゆくけれど、 私は変わらずに私でいるしかできない。
岡村孝子 「電車」

 RADWIMPSの「オーダーメイド」も、何かの列車に乗っているかのように感じさせるリフレインを持っている曲だ。この曲の魅力的なリフレインは旋律ではなくて、2回目のAメロから刻み始められるリズムだ。間をおきつつ小刻みに続くドラムの音が、まるで、いくつかの車輪がレールの継ぎ目で音を立てているかのように響く。響くリズムに歌詞も相まって、時間軸に沿って進む長距離列車の姿が浮かび上がってくる、ように感じる。

 生まれる前の瞬間に、「人を作る誰か」が「どんな風になりたい?」と「僕」に訊く。「人を作る誰か」は、色んなことを次々と「僕」に訊く。

 「大事な心臓はさ、両胸につけてあげるからね」
 どんな風がいい?と尋ね続ける誰かに、「僕」は「何か足りない・欠けている」ことを次々と選んでいく。いつも「僕」は不完全な片側を、選んでいく。
 右側の心臓は要りません。僕に大切な人ができてそっと抱きしめる時初めて、二つの鼓動が胸の両側で鳴るのが、わかるように。

一人じゃどこか欠けてるように。
一人でなど生きてかないように。
 そして、「僕」は「人を作る誰か」に「どっかでお会いしたことありますか?」と最後に逆に問う。いつだったか、その「誰か」に会ったことがあるような気がして、「生まれる前」のさらに前だったか、あるいは「さらに後」なのか、「輪廻」か「デ・ジャヴ」か、「どっかで会ったことがある」気がして「僕」はその「誰か」に聞く。
どっかで、お会いしたことありますか?

 そういえば、「リフレイン」は「主だった旋律の前にそれと同等かそれより長い前語りを持つ楽曲の形式」を意味だという。けれど、「繰り返し・反復」を意味することも多い。小さなメロディが何度か繰り返されることを、意味することも多い。
 それは、まるでこの曲が歌う歌詞と小刻みに響くドラムの音が描き出す「不完全なものを繰り返し選択肢・回り続ける輪廻のような世界」を連想させる。

 「望み通りすべてが叶えられているでしょう? だから、涙に暮れるその顔を、ちゃんと見せてよ」
 「人を作る誰か」は誰だろう。それは、もしかしたらそこら中にいる誰かなんだろうか、とも思う。 PVを見ていると、さらにそんな気持ちが強くなる。
「だから、涙に暮れるその顔を、ちゃんと見せてよ。さぁ 誇らしげに見せてよ」
 「僕」が「人を作る誰か」になって、次の「僕」がまた「人を作る誰か」になり、そんな小さなリフレインが聞こえてくるような気がするこの曲は、「涙」や「誇り」や「望み」が混ざったスープのようなこの曲は、本当に素敵な曲だと思う。いいでしょう?

2008-06-24[n年前へ]

BOSEの「スピーカー」実験用ビックリハウス

 スピーカで有名なBOSEの技術紹介資料を眺めていて一番おもしろかったのが、 マサチューセッツ州フレミングハムの本社内にあるという「90度グルリと回転させた」リビングルームである。 写真を見るとわかるように、その部屋に人が入った人は、通常であれば壁の部分を歩き回ることになる。 まるで、遊園地にあるビックリハウスのような試験室なのだ。

 この不思議なリビングルームは音響効果を試験するための部屋である。 たとえば、カーペットで敷き詰められた床が鉛直方向にそそり立っているため、埃やゴミがちり積もることがない。 だから、掃除機をかけたりする必要もないし、そのために部屋の音響特性が変わることもない。 また、カーペットの上を歩き回ることで、カーペットが踏み固められてしまうこともない。 あるいは、すべての家具は「床=壁」に完全に固定されているため、家具配置が変化し音響特性が変わることもやはりない、というわけである。

 こういった「既成概念に囚われないとても柔軟な発想」で作られたものを見ると、とても新鮮な驚きと楽しさを感じて、とても楽しくなる。そんな楽しさが未来を作っていくのかもしれない、と思う。

2008-06-25[n年前へ]

BOSEの「スピーカ」と「サスペンションシステム」

 板を振動させ空気の波を作り、さらには人の鼓膜を揺らし、音を人に感じさせるのがスピーカだ。つまりは、「揺れを作り、人に振動を感じさせる」のがスピーカである。そんなスピーカの有名メーカのひとつがBOSEだ。BOSEは、そんな「揺れを作り、人に振動を感じさせる」のとは逆の「揺れを抑え、人に振動を感じさせない」装置も作っている。たとえば、ノイズ・キャンセラーは、騒音を打ち消すシステムである。大きく耐えがたい騒音に対し、逆位相の音波を重ねることで、「人に騒音を感じさせない」わけだ。

 他にもBOSEは「揺れを抑えることで、人に振動を感じさせない」システムを作っている。たとえば、ボーズ・アクティブサスペンションは「車の揺れを抑え、人に振動を感じさせないシステム」である。 これは、四輪の各サスペンションににリニア電磁モーターを装着し、路面状態・車体状態に応じて、 アクティブにサスペンションを制御することで、車体(とその中にいる乗客)に揺れを生じさせない、というシステムだ。

 もちろん、他の自動車会社もそういったシステムの開発はずっと以前から行っている。しかし、コスト面などの課題などもあり、(セミ・アクティブ制御のサスペンション搭載車は増えているが)アクティブ制御のサスペンション搭載車はなかなか一般化してはいないようだ。

 ボーズ・アクティブサスペンションは、このシステムを搭載した乗用車の動き・効果が公開されていて、とても面白い。コーナリング時の挙動などが、比較画像や動画などでわかりやすく説明されている(QuickTime動画)。荒れた路面の揺れを車体に伝えることなく、つまり、走る車(車体)の高さを一定に保ったり(QuickTime動画)、 あるいは、コーナリング時にも車体の傾き(ロール)を抑えることができているさま(QuickTime動画)を見ることができる。

 それどころか、たとえば下の動画の後半のように、道路の路面状況の先読みをして、”極めて”アクティブに車をジャンプさせるデモさえ行っている。現実の商品として価値を感じるかどうかは別にして、技術デモとして眺めてみれば、何度眺め直してみても本当に面白く楽しい。TVドラマに出てくる未来を目の前に「ほら、ここにあるよ」と見せられた気持ちになる。