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2011-05-01[n年前へ]

「誤解させるための立体グラフ」の作り方!? 

 グラフを眺める人を誤解させる、値を勘違いさせることを目的とした、”悪い”立体棒グラフを作ってみました。「○×電力と△□電力の一月あたりの電気料金を比較する」と題したグラフです。グラフを作ることだけが目的ですから、データ自体にはまったく意味はありません

 「一月あたりの電気料金を比べてみると、△□電力は○×電力の2倍(前者が1万円で後者が2万円)」なのですが、その「2倍」の違いが「3〜5倍程度」に感じられます。それはもちろん、このグラフが「電球の高さ」を用いて電気料金を表現しているのに、その高さに応じて電球の幅まで変えているからです。

 電球の高さで2倍の違いが、電球の面積では4倍の広さの違いになり、もしも電球の立体感まで忠実に感じてしまったなら8倍もの大きさの違いに感じられてしまう…というわけです。

 ただし、感覚というのは対数的に働くでしょうし、それと同時にグラフの軸を眺め・判断をすることもありますから、実際には「8倍」というほどの違いは感じないように思います。だから、大雑把に見て「3〜5倍程度の違いに感じてしまう」という辺りになるわけです。

 下のグラフは、上の棒グラフをさらに「三次元空間内の物体」として認識させやすくしてみたものです。もともとのグラフが、棒グラフを3次元物体と感じさせることで「誤解」をさせることが目的のグラフでしたから、これはつまり「さらに誤解しやすくさせたグラフ」です。

 遠近感(パース)も利用して誤解させることを目的としたこのグラフ、「感覚的に」眺めたとしたら「△□電力は○×電力の電気料金はどの程度の違い」として感じられるでしょうか?

「誤解させるための立体グラフ」の作り方!?「誤解させるための立体グラフ」の作り方!?








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