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2010-02-09[n年前へ]

「記憶の中の瞬間」と「スローモーション動画作成サービス」 (初出:2006年02月01日)

 最近では、ビデオカメラを持っていることが普通になっているのでしょうか。

 たとえば、結婚していて子供もいるなんていう方の場合、かなりの高い確率でビデオカメラがあったりするのかもしれません。生まれたばかりのお子さんが「小さな手を広げている姿」、「運動会でトラックを走っている勇姿」、そんな風景を撮影するために、ビデオカメラを買ったという方々ををよく見かけます。

 少し前まで、といっても二十年近く前までは、「大事な一瞬をカメラで静止画として記録する」のが一般的でした。しかし、今は、動画記録可能なカメラも安く便利になっているために、「ちょっと良いなと思った景色を動画で記録する」ことも、ありふれた日常の1シーンになっているように思います。

 それでも、(動画を記録する)ビデオカメラではなくて、一瞬を捉える静止画を撮影する(スティル)カメラを使い続ける人、動画より静止画を好む人も多いように感じます。そういった人たちがまだまだ存在し続ける理由は色々あるのでしょう。たとえば、そんな理由の一つがこんなことです。

 それは、「一瞬ならともかく、ある程度の時間の”良い瞬間”を撮影するのは結構難しい」なんていう理由かもしれません。あるいは、「動画はデータ量が多くて扱いづらい」なんていう理由もあるかもしれません。…そして、理由の一つに、「人の記憶がそれほど”豊か”でない」ことがあるのではないか、と私は思うことがあります。

 人の記憶の中では、「長い動画を保存しておく」ことはできなくて、せいぜい「一瞬の風景を記憶しておく」ことしかできないのではないか。だから、「長い動画」を見たとしても、記憶の中の景色とは一致させることはできないのではないだろうか。そして、「一瞬の画像」では、「今イチ感」もあるけれど、「一瞬の風景」の方が(動画よりも)むしろ記憶の中の景色と一致して「懐かしい感じ」を強く呼び起こすのではないだろうか?と思ったりするのです。

 そんなことをふと思い出したキッカケは SONY BRAVIAのコマーシャル映像です。「サンフランシスコの坂の景色を背景に、数え切れない色とりどりのスーパーボールが弾み駆けていく、坂を跳ね降りていくスーパーボールや、一緒に飛び跳ねるカエル、建物の影からボールたちを振り返る男の子などが写されたスローモーション映像」を眺めたせいです。

 ほんの一瞬の風景が「スローモーションの走馬燈のように長く見える景色」になる、それは「記憶の中の景色」と実に良く似ているのではないだろうか、と思ったわけです。「記憶の中の景色」は動いてはいるけれど、それは普通の「時間が普通の”速さ”で動いている動画」とは少し違って「”ほんの一瞬の時間”が長く引き延ばされたような動画」なのではないだろうか、と思ったのです。

 だから、それはビデオカメラで撮影された動画よりも、まだ(静止画像を撮影する)スティルカメラによって記録された写真の方に近いのではないだろうか、とふと妄想をめぐらせてみたのです。だから、スティルカメラを好む人も多いのではないだろうか、と考えてみたのです。

 だとしたら、「スローモーションの走馬燈のような景色」を撮影することができるビデオカメラがあったら、「記憶の中の景色」と同じような景色を撮影することができるかもしれません。つまりは、「高速度に風景を撮影し、それをゆっくりと再生することができる」高速度カメラがあったとしたら、記憶に忠実な景色を撮影することができるかもしれない、とふと思ったのです。…とはいえ、高速度カメラなんてそうそう買えたものではありません。安くても、普通は100万円くらいのお値段になってしまいます。それでは、そう簡単に買えるわけがありません…。

 しかし、最近「普通のビデオカメラで撮影した動画や通常のビデオ動画などから、スローモーション動画を作る」というサービスを知りました。 例えば この動画(.wmv形式) から こんな品質のスローモーション動画(.wmv形式) を作成するようなサービスです。こんなサービスを使えば、値段が高い「高速度カメラ」を使わなくても、記憶に忠実な景色を再現することができるかもしれません。生まれたばかりのお子さんが「小さな手をゆっくりと広げていく瞬間」や、「お子さんが運動会で地面を蹴って走っている瞬間」のスローモーション動画を作成してみるのはいかがでしょうか。

 もしかしたら、それはまさに「記憶の中の瞬間」と同じ景色になるのかもしれません。

「恋愛旅人」と「頁の折り目」

 角田光代 「恋するように旅をして 」(旧題「恋愛旅人」)から。

 小学校の高学年が一、二年で学ぶことを、二十歳をすぎた私は十年以上かけて学びつつある。アジアとヨーロッパの区別。大陸の区別。そこで生産される製品と、そこで生きる人々。人々の持つ歴史と、彼らの食べる日常食。差別ということ。和解ということ。

 古本で「恋するように旅をして 」を買い、列車の中で頁をめくる。読み進めていると、端に折り目のある頁が、いくつかあった。

 私の前にこの本を読んで、頁の端を折った誰かは、一体どの言葉に惹かれたのだろう。頁の端っこをどちらの面に向けて折り、そして、どの言葉を記憶しておこうと思ったのだろうか。

 本を読みながら誰かが感じたことの痕跡が、紙を折った跡の向こうに見える。その人の感じた道のりを、ふと辿ってみたくなる。

RubyでExcelを操作するときのTips

 RubyでExcelを操作するときのTipsをメモる

 昨年「RubyでExcelのデータを読み込む」というエントリを立てた。ExcelのデータをRubyで処理すると、オフィスアプリを使うレイヤとシステム開発をするレイヤの橋渡しが簡単になりますよ、という記事だった。
 今回はその続編。Rubyの方からExcelに値や書式を設定していく際のTipsをメモっておく。

2010-02-08[n年前へ]

「プロ棋士と将棋ソフトの対局許可」と「競技(スポーツ)の本質」 (初出:2005年10月16日)

 「日本将棋連盟が女流プロを含むすべてのプロ棋士に対し、コンピュータ将棋ソフトと公の場で許可なく対局しないよう通知した」というニュースが、新聞各紙で報じられていました。対局を規制した理由としては、「プロ棋士とコンピュータとの対局の商品価値を高めるため」「強くなってきたコンピュータ将棋ソフトに人間が負け、プロ棋士がコンピュータより弱い、というイメージを持たれないようにするため」というふたつの理由が書かれていました。

 将棋とよく似たゲームであるチェスの世界で、コンピュータが人間に勝ったのは1997年のことです。IBMが作り上げたDeep Blueがチェスの世界チャンピオンだったゲリー・カスパロフに勝ち、それ以降はコンピュータの方が人間よりもチェスが強い時代になったのです。しかし、チェスと違い将棋の場合は「取った相手の駒を使うことができる」というルールなどにより計算量が膨大であるため、コンピュータ将棋ソフトが人間に勝つことは難しいと言われ続けてきました。

 たとえば、少し前であれば、「将棋ソフトとの対戦は(ソフトが弱くて)つまらない」と言われていたものです。しかし、すでに現在ではプロ棋士が負けるようなことも起き始めているといいます。

 こういったゲームの世界で、(人間が作り出したはずの)コンピュータに人間が太刀打ちできないということが増えていくのかもしれません。

 しかし、「相手に勝てないから(そんな勝負が)つまらない」かというと、それは違うように思います。今年、コンピュータと戦ったチェスチャンピオンのカジムダノフが「人間とコンピュータの対決」に関して、かつてこう語っています。

Sports are not about reaching a result.
Sport is about developing your inner qualities.

競技(スポーツ)は記録や勝ちを手に入れるためのものではない。
それは、私たちが自分の中ある価値を成長させるためのものだ。
 自分の中の才能を成長させようとするなら、「相手が弱くてつまらない」よりは、もしかしたら相手が強い方が楽しいのかもしれません。

 もちろん、…その勝負に負け続けるだけであれば、それはつまらく面白くない気持ちにもなるの確かでしょう。けれど、(強いコンピュータに鍛えられて)自分の将棋の腕が強くなることも、またひとつの事実であるのかもしれません。

 コンピュータの街でもあるサンノゼで知った、このカジムダノフの言葉はとても噛みごたえのある・力強い言葉です。

「たいていのスポーツは、勝った試合より負けた試合から多くを学ぶもんだろ」
 あだち充 「H2

Thinkpad X60 SXGA+改造品

 「Thinkpad X60(SXGA+改造版) 本体ジャンク

X60をSXGA+に改造しました。開閉用のラッチ?が1本折れています。外装、綺麗では無いです。(中略)使用には問題ないと思いますが、到着時に動作しない以外のクレームは受け付けません。落札価格に4,000円UPで、日本語・英語 ・欧州の3点の内、1点の新品キーボードに取り替えします。

「デーモン」(魔人)という、人間を創造的活動に駆り立てる根源的な焦燥

 小山慶太「科学者はなぜ一番のりをめざすか―情熱、栄誉、失意の人間ドラマ (ブルーバックス) 」から。

 ドイツの作家シュテファン・ツヴァイクは、人間を創造的活動に駆り立てる根源的な焦燥(しょうそう)を「デーモン」(魔人)と呼んだが、その言葉を借りれば、彼らはまさにデーモンにとりつかれた人間ということになるのかもしれない。そして、片時も立ち止まることなく、まるで立ち止まることが恐怖であるかのように論文を発表し続ける衝動もまた、先取権獲得にかける執念の強いあらわれなのであろう。

2010-02-07[n年前へ]

「次世代スーパーコンピューターの事業仕訳け議論」と「冒険家のスポンサー」

 次世代スーパーコンピューターの事業仕訳けに関する議論も一段落したようだ。「『(コンピューター性能で)世界一を目指す理由は何か。2位ではだめなのか』という言葉ばかりが独り歩きし、本来すべき議論が不十分になってしまった」という意見も多く見かけた。しかし、この言葉は、次世代スーパーコンピューターのような各種巨大科学プロジェクトが抱える問題、あるいは、問題と言う言葉に語弊があれば特徴と言い替える、の本質を実に的確に表現しているのではないか、と感じた。

 「科学(者)の文化」上は、「一番」とそれ以外は全く違うものである。そういう文化を背景にした意識が、科学者の頭の中には少なからずある。それは、「科学者はなぜ一番のりをめざすか―情熱、栄誉、失意の人間ドラマ (ブルーバックス) 」中の言葉を引用するならば、「科学と冒険には相通じるものがあるのである。それは冒険と同様、科学の世界でも、業績が高く評価されるのは、最初に発見を成しとげた人間に限られるからである」ということに尽きる。

 このような考え方。評価をする世界の中で生きる人もいれば、そればかりではない・そういうものとは違う世界で生きる人もいる、ということが、この次世代スーパーコンピューター開発に関わる問題が抱える本質のひとつではないか、と思う。

 片側の世界に住む人にとっては、それが当たり前のことであるがゆえに意識しないか・意識しても(あえて)言わないし、そうでない側に住む人にとっては、そうでないがゆえに(そんなことを)意識することは少ない。

 「科学者」が「(知の)冒険者」であって、(長年の生活の中で)考え方の底に冒険者と同じものがある、ということを意識すると、理化学研究所の平尾公彦副本部長(前東京大学副学長)が述べた「国民に夢を与える、あるいは世界一を取ることによって夢を与えることが、実は非常に大きなこのプロジェクトの一つの目的でもあります」という言葉も、実に理解しやすい。ここでいう「理解」というのは、何よりこの言葉を語るに至る「考え方」がわかる(その結果、その言葉が指すこともわかる)ということである。

 エベレスト(チョモランマ)発登頂・南極点一番乗りレース・初の大西洋横断単独飛行…そういう「冒険」と同じように、「初物」あるいは「その結果としての名誉」を追いかけ続ける人もいる。そういった冒険を見て、興奮し「夢」を感じる人もいる。そして、その一方でそういう「冒険」「夢」を「割に合わない」と感じる人もいる。

 「科学の世界では、業績が高く評価されるのは、最初に発見を成しとげた人間に限られる」というところから、「冒険家のスポンサー」として、次世代スーパーコンピューターのような各種巨大科学プロジェクトについて考えてみると、「意見の大きな違いを生む原因となる、価値観の違い」を理解することができ「問題」がわかりやすくなるように思う。

RubyのMechanize を自作WEBアプリケーションの呼び出しに使って機能を拡張する

 「Ruby : 自作WEBアプリケーションの呼び出しに使って機能を拡張する

Ruby の Mechanize を使って自分が作った WEBアプリケーションの機能拡張を比較的簡単に実装できます。
 ここで利用している agent.post は、標準のメソッドですが、これを拡張する方法もあります。

「書くことだけがお前を助ける」

 「忘れられない、あのひと言 」に収録されている、船曳建夫の文章から。

 そんな頃、その日も思うように書けず、昼飯時にとぼとぼ歩いていると、反対側の歩道を行くフォーティス先生を見かけた。先生はこちらを認めると、突然、道を横切り、私の前に来た。そして、日本語に直訳すると、「書くことだけがお前を助ける」と私に言い渡し、去って行った。この一言は私に響いた。
 この言葉は博士論文を書いている若者だけではなく、多くの人に励ましの言葉となると考え、ここに再び載せる。

2010-02-06[n年前へ]

「シークレットブーツ」と「韓国と日本の有名人」 (初出:2005年08月28日)

 一昨日、韓国の出版社から(日本の出版社経由で)FAXが届きました。FAXの内容は、「一昨年出した本を韓国語で出版したい」という依頼です。日本で本を出すと、韓国の出版社からそういった依頼が来ることが多いものです。

 今回の本の中には、韓国の北にある国に君臨する偉い人の「シークレットブーツで増長させた身長」疑惑検証実験も含まれていたりするので、少し心配になったりもしています。

 「身長」といえば、先週こんなナゾに出くわしました。

 先日、テレビ局で、あるアイドルタレントと正面衝突しそうになりました。廊下の曲がり角で、危うくぶつかりそうになったのです。一緒に歩いていた女性ADの方が、「私、あの人のファンなんですけど、こんなに近くで見るのは初めてです!!」と嬉しがる言葉を聞きながら、私の頭に「ハテナマーク」が頭に浮かんできました。

 ぶつかりそうになったくらいなので、目線位置をよく覚えているのですが、そのアイドルタレントは私よりもほんの少し背が高いくらいに見えました。私の身長は163cmでとても小柄ですから、その人はせいぜい170cm程度であるように見えたのです。

 しかし、そのアイドルは身長が176 cmだと聞いていたので、何だか私は少し不思議な気持ちになり、首をかしげていたのでした。

 そんなわけで、芸能人の身長に興味を持ち、(噺の発端の国である)韓国と日本の名人の身長比較を眺めてみました。すると、背がすごく高いと思っていた和田アキ子が実は173~4cm程度だったりとか、(小柄だと思っていた)韓国人女優のチェ・ジウが174cmと背が高かったりと、私が勝手に想像していた身長と、実際(公称)の身長がずいぶんと違うことがとても新鮮に感じられました。

 また、韓国では、背が高い体型が好まれるので、俳優・女優共に背が高いのに対し、日本ではそういう好みがそれほどで大きいわけではないので、比較的背が低い俳優も多い、ということも知りました。

 それはともかく…先の「身長のナゾ」がどうなったかというと、実は今もそのヒミツはわからないままなのです。私が感じた「はてな?」のヒミツは結局解けずじまいです。

 その人(やその人が所属するグループ)の写真を眺めながら、私は今もクビをかしげ続けているのです。

「二者択一の積み重ね」

 「忘れられない、あのひと言 」に収録されている、映画監督である張芸謀の言葉、そしてそれを受けての阿川佐和子の文章。

(そして監督は静かにおっしゃった)「でもね、人生なんて、そんなものじゃないかと思うんです。私のように理想なんか持たず、運命に翻弄(ほんろう)されて、いたしかたない選択を繰り返していても、いつのまにか道が開けているんですから」
 目の前に突き付けられた二者択一を、その場の理由で選び続ける。それがたとえ本意でなくとも、選んでいるのは自分である。そしてその選択の積み重ねがどれほど予想外の方向へ行っていたとしても、自分が選んだ道なのである。

Rubyでいろんなかたちと矢印のグラフを書こう! - GraphViz Shape&Arrow見本

 「Rubyでいろんなかたちと矢印のグラフを書こう! ーGraphViz Shape&Arrow見本

 GraphVizを使ったグラフ作りは楽しい。でも以外と時間が掛かる。特に時間を取られるのはノードのかたちとエッジの矢印選びだ。

2010-02-05[n年前へ]

「はるか」のアンテナ

 平林久・黒谷明美「星と生き物たちの宇宙―電波天文学/宇宙生物学の世界 (集英社新書) 」から。

 「はるか」の最も重要な大きなアンテナの展開はどうだったのでしょう?そもそも、アンテナはどういう仕組みで展開するようになっていたのですか?
 この方式を進めたのが、当時宇宙科学研究所で「はるか」アンテナ開発主任だった三浦公亮先生です。折り紙の権威で三浦折りの発明者です。
 「はるか」のアンテナは三浦折りだと勘違いされることが多いのですが、全く違う概念です。

 著者の片方(私の父)は、何十年来、hiraxという名前を使い・そう呼ばれている。それが、hirax.netの"hirax"の由来である。

激増する「素人偽札」の世界

 激増する「素人偽札」の世界。なぜ「1000円札」「子どもの犯行」が多いのか。その「理由」

 実は最近、コピー機やパソコンなどを使って、子どもたちが偽札を作る事件が増えているのが現状だ。
 偽札は、犯罪者の目的から見れば、2種類ある。自動販売機を通過させればこと足りるものと、実際に人の目や感触もだますための精度の高いものである。
 「自販機偽札」は被害が小さい反面、現行犯でない限り、逮捕しにくい。犯罪者から見れば、リターンも少ないが、リスクも低いというわけだ。そのため、最近では子どもでも大人でも、「素人」が手を出すことが多い。
 彼らは専門誌などで磁気インクの意味も理解し、紙幣をコピーしたものに特殊な加工を施し、自販機を通過するように細工した。
 素人に対し、プロはやはり1万円札をターゲットにする。たとえば4~5年前に、偽1万円札で駅の券売機が集中的に狙われたことがある。この偽1万円札は、できはやはり「自販機をだませればいい」レベルのもの。

「追跡コードの記事」と「紙幣偽造の現場」 (初出:2005年10月26日)

 先週、「Xeroxプリンタに追跡コード」という記事を見かけた。「紙幣や証券の偽造」などの防止のために埋め込まれている追跡用コードの記事である。

 複写機やプリンタには、偽造紙幣などを防止するための技術が導入されている。偽造紙幣防止技術についての詳細は、公にはされていないが、そういった機能があることは、よく知られている。

 一昨年のNIP(Non-Impact Printing)というプリンタ技術に関する会議で「紙幣偽造犯の姿」に迫った報告があった。リンク先の画像は

  • 「偽札作りの犯人の年齢分布」
  • 「犯人が偽札作りを行った場所」
  • 「偽札作りの道具」

を示している。

 年齢で言うと、一番若い偽造犯は八歳(!?)である。これには、少し驚くかもしれない。また、「偽造の現場」は「住居」が最も多いが、「職場や学校はたまた図書館で偽造する偽造犯も多い」「アメリカとカナダでは、お隣同士でも偽造する技術手法が異なる」とか色々面白い話もある。

 偽造防止技術それ自体は公開されることは少ないが、関連情報は学会などで知ることができる。興味がある人はその辺りから追いかけてみると、偽造犯と偽造防止技術の攻防などが見えてきて面白いと思う。

2010-02-04[n年前へ]

本当にいいものは太陽の方を向く

 北村薫の「朝霧 」 

 本当にいいものはね、やはり太陽の方を向いているんだと思うよ。

 4歳くらいの頃、長野県の野辺山という高原に越した。太陽が空に昇っている時刻には、いつも太陽の方向を向いている巨大なパラボラアンテナ=朱色の電波望遠鏡が、その高原には何基も立っていた(参考:宇宙経由 野辺山の旅 )。向日葵(ひまわり)のように、それら、離れた所に立っているいくつもの巨大なパラボラアンテナたちは、いつも太陽の方を向いていた。そんな風景の中で暮らしていた頃を思い出す。

わたしが計算科学の現場で、今なお自分でプログラムを書いているのは…

 「技術立国ニッポンの虚像が露呈した」~事業仕分けの当事者 金田康正氏はなぜ事実上の凍結判定を下したのか~から。

 わたしが計算科学の現場で、今なお自分でプログラムを書いているのは、そうあらなければスパコンのハードとソフトの両面で何が本当に必要であるかということが分からないためだ。自分でプログラムを書き、本当に国費を投じる必要があるものは何であるのかということを発言する人材が少ない、あるいは発言してもその声が届かないという現状は、非常に嘆かわしいことである。

 その背景には、最終的には「細部に神が宿る」という意識、そういう意識で手を動かす現場の研究者が評価されづらいという、日本の科学と技術への無理解が問題の根底にあるのかもしれない。いかに研究費を獲得するかということばかりに終始する研究者やそこに群がる人たちばかりが幅をきかしているのであれば、日本の科学と技術の未来は暗い。スパコン問題の本質は、単にスパコンだけの問題ではなく、日本の科学と技術の未来という、もっと高い次元で議論すべき問題でもあると考えている。

ミロのヴィーナスは「小胸さん」だった…!? (初出:2006年10月01日)

 「迷宮美術館 第2集 」という本を読んでいると、面白い話が書いてありました。それは、「ミロのヴィーナスのプロポーションを測り、日本人女性の平均身長に換算してみると、Bカップになる」という話です。実は、「小さなバスト・くびれのないウェスト・大きなヒップ」だった…というのです。「豊潤」というイメージのあるミロのヴィーナスの体型が実はBカップ相当だった、というのは意外で面白い話です。

 面白かったあまり、本に記載されていた数値といくつかの資料をあたって、色々な身長の場合に換算した「ミロのヴィーナスのトップバスト・アンダーバスト・ウェスト・ヒップ・ブラジャーのカップ(参照:オッパイ星人のJIS規格)」を作ってみました。つまり、「もしも、ミロのヴィーナスの身長が○×cmだったら、どんなプロポーションになるか?」というデータを作ってみました。自分と比べてみたり、グラビア・アイドルと比べてみたり…ということができるわけです。

IMAGE

 たとえば、身長145cmの人だったら、「究極の美」を体現しているミロのヴィーナスのデータ「86Bカップでウェストが69cmでヒップは92cm」と勝負してみると面白いかも、というわけです。

 ところで、グラフ自体は身長175cmまでの場合を示しましたが、ミロのヴィーナスの実際の身長と同じ204cmの場合でも…ブラジャーのカップはCだったりします。やはり、かなりの「小胸さん」です。ちなみに、ミロのヴィーナスが「小胸さん」だった理由として、「ブラジャーというものがなかった当時は、大きな胸は形が崩れてしまうから」と書いてありました。ブラジャーがある現在に、ミロのヴィーナスを作り直したら、どんなプロポーションになるのでしょうか…?

2010-02-03[n年前へ]

「磁気力」「フレミング左手の法則」で究極コンドーム (初出:2006年10月03日)

 いつの時代も、「チタンネックレス」「ゲルマニウムネックレス」「マイナスイオンドライヤー」「酸素水」など、健康グッズが世の中には溢れています。色々なグッズがあると言っても、やはり「健康グッズ」の老舗中の老舗と言えば「磁気力」でしょう。

 そんな「健康グッズのキング・オブ・キングとも言える磁気力」を使った「コンドーム」が特許出願されているのを見つけて(リンク先は特許電子図書館)、思わず笑ってしまいました。何しろ、要約文を読むと、「従来のコンドーム、ペッサリーなどの避妊具と違い、磁性を持たせることにより、磁気が性器組織の血行を促進し、性交行為をより円滑にしたり、避妊具の認識を改めるさせる要素を持つ発明」と書いてあるのです。

 「磁気力が血行促進により肩コリをなくす」といった謳い文句はよく見かけますが、「性器組織の血行促進(によるアレのパワーアップ)」を謳っているというのには、やはり驚かされてしまいます。しかも、この特許がさらにスゴイのは「コンドーム、ペッサリーなど避妊具に磁性を持たせることにより、スチール製のモノに付着する、例えば冷蔵庫のドアに付着させて置いたりという、避妊具のイメージを改善しうる」という保管方法をも特許請求しているところです。

 「冷蔵庫のドアにコンドームを貼り付けておく」…これはまさに意識改革・文化大革命です。男女の文化が大きく変わること間違いありません。

 世の中にはスゴイ特許申請もあるものだなぁと感心しつつ関連特許申請を調べてみると、やっぱりあの人の特許申請もありました…。あの人と言えば、それはもちろんドクター中松です。発明の名称はズバリ「感度が向上するコンドーム(特許公開平7-136207」、特許の請求範囲は「磁気又は電導性を一部又は全部に有する事を特徴とするコンドーム」です。こちらの特許がスゴイのは、動作機構が詳細に説明されているところです。

 何と、「男性の抽送(ピストン)運動によりマグネットも抽送運動され、フレミング左手の法則により、女性性器内血管が発電し、その電流は女性のみならず導電性コンドームにより男性側にも流れ脳神経に達し、ベータードパーミンを脳内に発生させ、男女共に性感度が著しく増大する」と記述されているのです。まさか、高校生の頃に習った(磁界と電流と力の向きを示す)フレミングの左手の法則が、「男性のピストン運動(の起電力)」や「女性内部の血管での発電」に繋がっているとは思いもしませんでした。…ドクター中松の妄想発想力には本当に驚かされます。しかも、それが導電性コンドームにより男性の脳神経に達するメカニズムまでも解明しようとするところが、恐るべし…ドクター中松です。

 今回の2件の特許申請、「効果を信じる・信じない」はさておいて、その発想力・行動力は見習いたいものだ…とふと思います。繰り返しになりますが、「効果を信じる・信じない」はさておいて。

孤独に効く(安易な解決という見方もある)「○×△□」というもの

 広告批評 編「私の広告術 」の岡康道の言葉から。

 ”孤独”って、人間の一番嫌なことだと思うんです。それが嫌だから、それに耐えるために、いろんなものが用意されているんじゃないか、とさえ思ってる。
 で、「○×△□」というのは、孤独に一番効くものだと思います。それが安易な解決だとか、そういう批判はあるかもしれないけれど。

 この「○×△□」の部分には、あるメディアが入る。この「○×△□」はきっと、時代・場所によって違うことだろう。ただし、その部分さえ入れ替えれば、この引用文はいつの時代にも通用する言葉であるのかもしれない。

約10時間撮影することができる「動き検知機能付きボールペン型ビデオカメラ」

 「サンコー、動きを検知するボールペン型ビデオカメラ--約10時間撮影を実現

 サンコーは2月3日、動きを検知して撮影のオン、オフを切り替える動作検知機能を内蔵したボールペン型ビデオカメラ「USB動作検知スリムビデオペン」を発売した。直販サイトであるサンコーレアモノショップ にて販売している。価格は5980円。

 USB動作検知スリムビデオペンは、ボールペン型のボディに4Gバイトの内蔵メモリ、USB端子、リチウムイオン充電池、カメラなどを内蔵した。AVI形式による736×480ドットの動画と、JPEG形式による1280×960ドットの静止画を撮影できる。