hirax.net::Keywords::「ブックオフ」のブログ



2009-05-29[n年前へ]

出版界 地殻変動 

 「出版界 地殻変動」

 確かに書籍の売り上げは出版科学研究所の調べで、96年をピークに低落傾向だ。ここの出版販売額の図を見てみると、雑誌の低落が顕著だ。
http://www.ajpea.or.jp/statistics/statistics.html

 活字離れなのかと思ったが、そうでもなく。 ブックオフは直近の決算短資では連結売り上げは昨年度605億と前年比19.8%増であることを見ると新本の減少に対して中古本の売り上げ増があり、傾向だけを見れば新本の代わりに中古本へ移行が進んだと読める。

2009-06-10[n年前へ]

「退色した本」の色を復活させる技術 

 ブックオフいわく、「表紙が退色している本は売れない」という。確かに、赤など退色しやすい色が消え、ほとんど黄色くなってしまった表紙の本は、確かに安っぽく見えてしまう。逆に言えば、タダ同然、つまり、売りものには見えないように感じてしまう。退色によって本に書かれている言葉・文章が消えてしなうわけではないのに、なぜか内容まで色あせてしまったような気さえする。

 「退色した本の色を復活させる技術」というのがあったら、面白そうだ。色あせた本に魔法のスプレーを吹き付けると、まるで新刊そのままの色鮮やかな本に早変わりし、タダ同然に思えた本が、いきなり1000円くらいの新刊の価値を持つ(ように感じる)という新技術を作ってみたいものだ。そんな魔法の道具があれば、ブックオフの古書買い取り基準も変わるかもしれない。

 もっとも、神田の古本屋街の「あの古臭さ」が良い、という人にとっては、「むしろ内容が良い技術」ということになるのかもしれないが。

2010-04-08[n年前へ]

「神」と「紙」という無関係の連想。 

 小田光雄の「ブックオフと出版業界 ブックオフ・ビジネスの実像 」の冒頭に掲げられた、最後の部分から。

 ひとは、自分の真の神をよく隠す。

太宰治『如是我聞』
 一時期、毎週のように、伊豆の各地を訪ね歩いた時、太宰治が景色を眺め過ごした場所に足をのばすこともあった。あるいは、身近な場所にあるそんな場所を眺めて、少し佇み、夕暮れを味わってみたりすることもあった。

 話は、「神」から「紙」に飛ぶ。

 書籍のようなものを考えるとき、一体どんな考え方でそれを扱うのが、一番みんなの役に立つのだろうか。一番、長く、みんなの役に立つ続けることができるだろうか。

 本って、すごく丁寧に読めば、ずっと新品同様のままですよね。それをモノ主体の経済学でどのように扱うかは難しいところがあります。経済学では、本とかも一応「紙が減ってボロボロになる」とかいって、無理やり「使い切るから消費」という理屈をつけていたと思うんです。

松原隆一郎
 「紙」というメディアは、これからどうなっていくのだろうか。そして、その紙という「メディア」上に表現されたものごとは、これからどのように変化していくのだろうか。



■Powered by yagm.net