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2001-10-24[n年前へ]

笑顔で作った一枚の写真 

メルヘンなワタシとエロエロなワタシ

 先日、「瞬間写真コレクション」という何とも楽しい遊びに参加してみた。2001年の10月の6日のある瞬間、同時に写真を撮ってみよう、という遊びである。このページに並べられている多くの写真を眺めていると、何故かワクワクしてくるのである。そこにキャッチコピーのように書かれている「道ですれ違う人はホントのホントにどこかで暮らしているのだろうか」というフレーズも何やらとても良い感じだ。

 で、そんな遊びは眺めているだけでは面白くないので、自分でもそんなたくさんの写真が並べてみるような遊びをしてみることにした。というわけで、まずは下の写真を見てみよう。来年の1月からTRICK2の放映が決まった仲間由紀恵の写真である。現代のビーナスである。
 

「笑顔」で作った一枚の写真

 さて、どう思われるだろうか?「仲間由紀恵って、オレは好きじゃないだけど」などと言う人がいれば、そんなアナタは間違っている。仲間由紀恵の良さが判らないヤツは間違ってる心の底から間違っている。大体、ワタシは今そんなことを聞いているわけではないのだ。仲間由紀恵の良さは何をいまさら聞くような内容ではないのである。そんな輩は胸に手を当てて、もう一度自分の胸に問い直して欲しいのである。

 となると、残りのほとんど大多数の見る目を持つ人々であれば、「仲間由紀恵って、やっぱり良いなぁ」と言うハズであって、さらにはこの写真をもう一度ばかり眺めた時には「何だかモザイクがかかったような感じ」と思うハズなのである。

 そう、そんなあなた方はとても正しい。この仲間由紀恵の写真は実は小さな画像を寄せ集めたモザイク画なのである。この写真を拡大してみれば、それがよく判ると思う。念のため、右目部分を拡大したものを下の写真に示してみよう。たくさんの人達の「笑顔」がいっぱい並んでいることが判るはずだ。
 

左目部分の拡大写真

 以前、「色んな心を集めたアルバム」で、世界中から「何かのキーワード」に関連した画像を根こそぎ集めるソフトGuruguruImageを作成したが、GuruguruImageを使って世界中から集めた「笑顔」を敷き詰めて作ったモザイク画がこの仲間由紀恵というわけなのである。つまりは、この写真は「世界中の笑顔で作った仲間由紀恵」というわけだ。
 

 もちろん、この素晴らしき仲間由紀恵のモザイク画像(ヘンな想像をする輩は即刻レッドカードのココロだ)は手作業でせっせと作ったわけではない。何しろ、この画像はほぼ一万枚の写真が敷き詰められているのである。いわば、一万ピースのジグゾーパズルなのだ。一秒につき一枚のペースで並べていったとしても、なんと三時間もかかるという大作なのである。めんどくさがりやのワタシがそんなものを作れるわけがない。そのためのテキトーなアプリケーションを仕立て上げただけなのである。

 それがこれ、以前「9人の女神はピンク映画の夢を見るか?」で作成した色分布可視化ソフトMosaic(ニセモノ)にちょこちょこっとコードを書き加えて、読み込んだ多数の画像を並べて一枚のモザイク画像を作る機能を加えてみたHiraxNetMosaicMakerだ。モザイク・メーカーという名前でヘンなオプションを思い浮かべる人もいることだろうが、残念ながらこれは実にマトモなモザイク画を作成するプログラムである。

ちなみに、HiraxNetMosaicMakerの動作画面は下の図のような感じだ。また、いつものように「動作する場合もある確認をしただけ」の超αバージョン(なので言うまでもなく再配布はダメっと)である。使用手順は、
  1. 画像をこっそりごっそり置いてあるフォルダーでLoadFolderを押して、画像を読み込む
  2. Make Mapボタンを押して、色空間 - 使用画像の対応テーブルを作成する(画像の数に応じて、かなりの時間がかかるので、計算している間はコーヒーでも飲みに行くべし)
  3. モザイク画の元画像をLoad Imageボタンを押して読み込む。読み込んだ画像はアプリケーション下部のOriginalImageに表示される
  4. Make Imageを押せば、はいモザイク画像の出来上がり(アプリケーション下部のMosaicImage部)
という具合である。また、Susieプラグインを使いたい場合には、アプリケーションを置いたディレクトリにSusiePluginという名前のディレクトリを作り、その中にSusieプラグインを置けば、色々な画像フォーマットに対応するようになっている。
 
HiraxNetMosaicMakerの動作画面

 また、つまらないTipsではあるが、きれいな出力を得ようと思う場合には、モザイク画像の元画像は「出力画像の階調を落とさないために」彩度を落とし、擬似輪郭を防ぐために少々ノイズを加えておくのがコツである。そして、出力されたモザイク画像の彩度を好みに応じて大きくするという処理をするのが良いと思う。
 

 さて、上の画像は世界中の「笑顔」を集めて仲間由紀恵を描いてみたのだけれど、「心の色はどんな色?」で考えてみたように、色々なイメージにはそれぞれ独特の色々な色というものがある。例えば、前回考えた中では「笑顔」と「エロ」はけっこうかけ離れた色のイメージがあって、そのくせ「エロ」と「心」は結構近い色をしている、なんて結果になった。いや、別にワタシの「心」が「エロ」に近いと言っているのではなくて、世界中の心を集めると、それは結構色的には「エロ」のそれと近い、というだけの話である。

 それでは、そんなそれぞれのイメージを並べてそれぞれ仲間由紀恵のモザイク画を作るとどうなるか、という疑問が当然のごとく湧くことだろう。というわけで試しに「心」をキーワードに集めてみた多数の画像と、「エロ」をキーワードに集めた画像とで仲間由紀恵を描いてみたのが下の二枚の写真である。
 

ココロのこもった仲間由紀恵とエロエロな仲間由紀恵 
ココロのこもった仲間由紀恵 
エロエロな仲間由紀恵 

 そう、「エロ」をキーワードに集めまくった画像で作った仲間由紀恵は、実に肌の辺りの滑らかさが素晴らしいのである。違いの判らない人には何の区別もできないかもしれないが、私には判る。なんと言うかエロチックというまでに妖しく素晴らしいのである。あぁ、素晴らしき哉仲間由紀恵のモザイク画像としか言いようがないのだ。もっとも、この仲間由紀恵をさらに拡大してゆくと、それはもう単にエロとしか言いようがない画像達がイヤでも目に入ってくるわけで、その拡大写真は残念ながらここでは見せられないのである。

 とはいえ、ココロのこもった仲間由紀恵だって、肌の滑らかさには少しばかり欠けるけれど、十分に滑らかでキレイなのである。結局のところ、仲間由紀恵が良いのであって、別に「エロエロ」な仲間由紀恵だから良いと言ってるのではないということは強調しておこう。

 という感じで、このHiraxNetMosaicMakerを使えば色々と遊ぶことができる。自分の写真をもとに「メルヘンなワタシ」と「エロエロなワタシ」を作ってみたりすることもできる(「エロエロなワタシ」の方がなんか生き生きとしているぞ、などと言うような輩は見る目を持たない人なのである)。また、前に作成した動画を静止画に展開するavi2stillと組み合わせれば、例えばドラマ「トリック」の色々なシーンを並べて仲間由紀恵のモザイク画を作ったりすることもできる。「お笑いパソコン日誌」で番宣のポスターという話題が出ていたが、こんな色々なシーンを並べたモザイク画なんて結構良いと思う。そして、きっと他にも色々な遊び方があることと思う。
 

 さて、冒頭の「瞬間写真コレクション」では、色んな人たちが撮った写真が整然と並べられているのであって、何かの景色が意図的にモザイク画として表現されているわけではない。それは今回作ったようなモザイク画とは違う。
 それでも、この瞬間写真コレクションのようなものを眺めている時だって、何やら一つ、あるいは、たくさんの景色が心の中にやはり同じように浮かび上がってくる。だから、もしかしたら先の「道ですれ違う人はホントのホントにどこかで暮らしているのだろうか」ということの答えは、そのたくさんの写真の中に確かに写っていて、たくさんの写真から浮かび上がってくる景色はその答えを素直に描いたものであるようにも思ったりするのである。



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