hirax.net::Keywords::「劇場」のブログ



2004-12-21[n年前へ]

「懐かしのこども番組グラフィティー」 

 少年ドラマシリーズのタイムトラベラー・なぞの転校生・赤い月」や「できるかな」、はたまた「はてな劇場」や「はてなサイエンス」がDVDになった「懐かしのこども番組グラフィティー」 from こども日記。

2005-09-18[n年前へ]

「目立つのもいや、無視されるのもいや」 

Untitled (無料で定期購読することができる)富士ゼロックスの広報誌グラフィケーションが届く。今月号は、「大学はつまらない、と多くの学生が言う。いまの学生はひどいです、と教師が集まると話題になる」とメディア批評家の粉川哲夫が書く「電子と手の思考(9) -大学を実験「劇場」に-」が面白い。
 まず、「目立つのもいや、無視されるのもいや」という二律背反に見える「いまの学生」が、ゲームをみんなで楽しむ中では「活発になる」ことへの言及から始まり、粉川哲夫がこれまで大学で行ってきた「実験」講義の歴史が語られている。1987年の和光大学の期末試験として「スターリン」のライブを行った「スターリン・コンサート騒動」についても語られている。面白い。

2007-11-27[n年前へ]

「油絵のフランドル技法」と「フランダースの犬」 

 毛織物生産で経済的に潤っていた15世紀の(現在のオランダの)フランドル地方で油絵が生まれた。その新しい技術、油絵で驚くほど写実的な絵画を描いた ファン・エイク兄弟は、油絵の発明者と呼ばれることもある。エイク兄弟らが完成させた油絵技法、顔料と卵を水や油に溶いた材料で明暗を描き(モデリング層)、その上にさらに油絵で色調を重ね塗り(グレージング層)する絵画技法はフランドル技法と呼ばれている。

 この「フランドル」は「フランダースの犬」の「フランダース」だ。フランス語読みすれば、フランドルになるし、英語読みすればフランダースになる。だから、油絵のフランドル技法は、少年ネロと愛犬パトラッシュのフランダース技法だ。そんなことを考えると、油絵の歴史の一こまが、まるで世界名作劇場の一こまに思えてくるから面白い。(「フランダースの犬」の主人公ネロが憧れる画家 ルーベンス はエイク兄弟が亡くなった100年以上後に生まれ、フランドルで活躍した)

THE ARNOLFINI MARRIAGEHet volmaakte rood en Alkmaarピーテル・パウル・ルーベンスヤン・ファン・エイクフランダースの犬フランダースの犬 (アニメ)






2008-11-21[n年前へ]

「ニューシネマパラダイス完全版」と女と男 

 20年前に作られた映画「ニューシネマパラダイス」を、何度目になるのかわからないけれど見ました。見たのは、劇場版でした。エンディング近くでは、完全版で描かれた風景を思い浮かべながら、これも何度目かわからないくらいに泣いてしまいました。

 この映画は本当に男性泣かせの映画だと思っています。どうして、男性泣かせだと感じるかというと、女性にはきっと「当たり前」のことが(特に完全版では)描かれていて、そんな当たり前のことが、私たち男にはわかりづらいからなのかもしれない、と想像しています。だから、その当たり前のことに泣くのかもしれない、とふと思います。

 この映画は手に入れた者の映画ではない。手に入れることができなかった人間の映画だ。

 しかし大多数の人間は何かを失って生きてきた。むしろその離別や喪失の後にその場所に固執せずに、いかに歩みを進めることができるかが、人の成長ではないか。この映画はそれを淡々とつづっているような気がする。

 from ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション [DVD]

 エンディングシーン、エンディングロール、そして、 その間にはさまれる"FINE"の文字は、劇場公開版と完全版では、ずいぶんと違う印象になります。エンディングシーン、エンディングロール、その間の"FINE"の文字、そのどれも強く否定のしようのないものに変わります。

 もしも、20年前に映画館でニューシネマパラダイスを見た人がいたら、20年の時を経て、またもう一つ別の物語を完全版で見ると・・・また違うものが見えてくることと思います。ラストシーンでスクリーンに映し出されるフィルムと、そのフィルムを見る主人公の表情を見ながら、そんなことを考えたりします。



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