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2007-12-19[n年前へ]

GRAPHICATION 「ものづくりと物語」 

 (無料で定期購読することができるGRAPHICATION の最新号の特集は「ものづくりと物語」だった。GRAPHICATIONは、一つの特集テーマの下で、色々な人たちの視点から見た記事が描かれている。特集記事だけでなく、連載記事でもその特集テーマに対することが書かれることも多い。GRAPHICATIONは本当に密度が高い。

 ものづくりは自然への畏敬の念とともに、人がモノと格闘する物語として語り継がれてきました。それは経済活動であると同時に、人づくりでもあり、文化を育む活動でもあります。ものづくりから生まれる無数の物語に耳を傾けることで人は元気をもらい、先に進む力を得ることができるのではないでしょうか。

 ちゃんと仕事もあり、お金ももらっている人たちが、自分の仕事以外のことには目も向けない。
「のりしろ」を出し合う 吉岡 忍
 よく建築家にふさわしい資質は何ですかと若い人に聞かれますが、「計画性のないこと、楽天的であること」その二つがなければ、少なくとも独立した建築家にはなれないと言っているんですよ。
「遊び」を思いつく 中村好文
 科学とは広い意味での物語である。…客観性や普遍性が売り物である科学には、個人の思惑を一切介入させるべきではないとされてきたのだ。しかし、科学の歴史を通覧してみると、意外にも物語性に富んだ科学が多く試みられてきたことがわかる。
科学と物語の道行き 池内 了

2011-01-16[n年前へ]

「アジアとのつながり」と「自由と時代」 

 (フォームから登録するだけで無料で読むことができ、なおかつ、今の時代に希有なグラフ誌である)GRAPHICATION 2011 No.172 特集「アジアとのつながり」の冒頭、対談「アジアとのつき合い方(村井吉敬・吉岡忍)」から。「“つながり”を求めて」というテーマは、次の三月号が最終回

 でも、(鶴見良行のようには)いまの人は多分なれないでしょう。と言うのは、条件が当時とはすごく違っていて、ああいう形で気ままに生きていくというライフスタイルをもう誰も持てない。現在の日本は、官僚社会の極地まで来ていると思うんです。いま大学で自由な研究をみんなしているかと言うと、ほとんど誰もしていない。できない。なぜなら、今は研究をするなら外部資金を自分で取って来い、文部科学省の科学研究補助金など、よその金を取ってきて研究しろと言われる。しかし、取ってきてたら、それに縛られて書くことになる。

 そして、最終頁に書かれているGRAPHICATION 編集者の手帳から。

 いま、鶴見さんのアジアの歩き方に若い研究者たちが注目し、その学問のスタイルを受け継ごうとしているが、これがなかなか難しいと村井吉敬さんは言う。つまり、単なる手法だけでなく、時代そのものを問う作業と重なるからだ。

 冒頭の対談に戻り、なぜか、小気味良いこの一節。

村井:最近は反中国というか東アジアの国々についての論調がすごく強硬なものになっていますよね。そういう空気にある種の危機感を感じてこういう企画が出たのだろうと思って、今日は出てきたんだけど。
吉岡:この雑誌(GRAPHICATION)はそんなにナイーブじゃない(笑)。

 戦中までは「唐人街」「南京町」と呼ばれていれた横浜の中華街が名前を変えた一方、 神戸の南京町は、今でもその名前を残している。アジアのどこか、日本各地のどこかについての話が詰まった、GRAPHICATION「アジアとのつながり」を読む。



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