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2012-08-20[n年前へ]

「よいこ」のための「夏休みの自由学習ネタ帳」 

 8月も終わりに近づきました。つまり、それは「よいこの夏休みが終わりに近づいている」ということです。よいこは、きっと夏休みを遊び尽くしているはずですから、「夏休みの自由研究(宿題)」には手を付けているわけはなく、きっとこれから「何をしようか」と考えているに違いありません。そこで、よいこのために、よいこたちのお母さん・お父さんたちのために、今からでも間に合う「夏休みの自由研究ネタ帳 presented by hirax.net」をピックアップしてみました。

 『染料インクで白い「鉄道花(ヒメジョン)」をカラフルに染めてみよう?
』  まずは、「100円ショップで売っているインクジェット用染料インク(もちろん100円ナリ)で、花の色を自由自在に染めてみよう」という実験です。100円ショップの「詰め替え染料インク」を買って、近くの摘んだ花を生ければ「カラフルな花束(ブーケ)」ができあがります。この実験は、実験過程を「デジタルカメラの微速度 撮影モード(Time Laps動画モード)で撮影してみると、とっても面白いと思います。



 『水風船をライターの炎であぶると何が起こるか考える!?
 「炎の上に水が入ったゴム風船をかざしてみるとどうなるでしょう?」…(火花や高熱微粉を振りまいたりする花火を使ったりするのでなければ)意外なことに、ゴム風船は割れません。

 この実験は、風船に温度計を突き刺して、(風船の中の)水の温度を計る実験をしてみると面白いと思います。(さらに、よいこたちのお母さん・お父さんに「裏付け計算」をしてもらうと、すごく面白いかもしれないですね)

 『チューインガムで誰でもできる「物理法則に反する!?超自然現象!?」』軽く折ったチューインガムを軽く回転させると、なぜかガムは勝手にブルブル震え始め、そしていきなり逆回転しだす!?…目の前、どこにでもある普通のものでも、こんな風に不思議に見えるものを作り出すことができます。そんな実験をしてみれば、奥深い物理の世界に誘(いざな)われるかもしれません。

 『柿ピーを振ると上にピーナツが集まってくる!?

 柿ピーをグラスのような容器に入れ、隙間が十分にある状態で振動を与えると、ブラジル・ナッツ現象が生じます。…柿ピーを振ると、何と柿ピーの上側にはピーナツが集まってくるのです。
 大きな粒子と小さな粒子を混ぜて、さらに振動を与えると、多くの場合、大きな粒子は上に浮かび・小さな粒子は下に沈んでいくという現象がおきます。大きな粒子の方が小さな粒子より重かったとしても、そんな現象が生じます。液体の場合には、重いものが下に沈み・軽いものが上に浮かんでくるのですが、粉体の場合だと、小さなものが下に沈み・大きなものが上に浮かんでくるのです。

 『京町家模型で確かめる打ち水の科学
 お母さんやお父さんが、最近何だか「電気代」だとか難しいコトバを交わしている。…そんな難しいことはわからない…という、よいこ(そして、よいこのお母さんとお父さん)のための「打ち水」の実験ネタがこちらです。打ち水をすると風が吹く!?風を吹かせるための条件とは…!? そのナゾを解くのはきみだ!(お母さんとお父さんのための参考ネタ:打ち水の要件定義書「居住スペースの両側に庭がある」



2012-08-23[n年前へ]

大人のための自由研究 「7色/虹色のビール」を作ってみよう!? 

 広い世界には、色んな美味しいビールがあるようです。濁り成分がたくさん入ったヴァイツェンビール(白ビール)や、微細な泡が特徴の英国ギネスの黒ビール、そして、北海道は網走の「赤ビール(はまなす)」「緑ビール(知床)」「青ビール(流氷)」…毎日1種類ずつ飲んだとしても、すべてのビールを飲むことができないくらい、個性豊かなビールがたくさんあります。

 せめて見た目だけでも「色んなビール」を飲んだ気になってみようと…今日は「色々・カラフルな7色/虹色のビール」を作ってみることにしました。やり方は、いたって単純実直で(つまりはちょっと反則な作り方)、本来は黄色く見えるビールに「食品用の着色料」をドボドボ突っ込めば、作りたい色のビールができるはず…というレシピです。

 まずは、製菓に行き(手に入る限りの)すべての食用着色料を買ってきます。そして次は、酒屋に行き発泡酒(着色料が思ったより高く、研究予算が尽きたのです)を買いました。そして、試験管に「黄色いビール(本当は発泡酒…以下省略)+着色料」を注ぎ込み、ビールの泡が消えてしまうことも恐れずに・ひたすらビールと着色料をかき混ぜます。そういう風に、世界各国にあるだろう「色んな色のビール」を作ってみたのが下の写真、まさに虹色/7色のビールです。

 ちなみに、一番左にあるのは「完全黒体な黒ビール」です。つまり、黒色(食用)着色料をドボドボ…ビールに混ぜ込んでみた「これぞ黒ビール」です。

 ところで、「黄色い色を持つビールに、他の色を混ぜ合わせても、たとえば青色を混ぜ合わせても”青色”にはならないんじゃないの?」と思われる方もいると思います。「透明なビールに青色着色料を入れるのでないと、青いビールを作り出すことはできないのでは?」と思う人もいるはずです。確かに、黄色いビールに青色を混ぜても、完全な青色にはならないかもしれません。

 しかし、思い出してみてください。新幹線のトイレ、黄色いオシッコに、それを流す出す青い水流が混ぜ合わさった時…その液体の色はどんな色でしょうか?そう「青色」ですね。薄い黄色の液体に他のどぎつい色をドボドボ突っ込んだ結果は、強烈に他色の液体ができあがる、というわけです。

 …という「発想の素」を思い起こしつつ、(自分で作った)青色のビールを飲んでいると、何だか新幹線のトイレ洗浄用液体を飲んでいるような微妙なキモチになったりします。そしてまた、「完全黒体な真っ黒ビール」の「黒」は(世界のどこかにあるだろう美味しい)黒ビールとは全然別物の「色」、まったく別の飲み物だったのです。

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2013-12-07[n年前へ]

2台のUSB WEBカムで作る簡易「ステレオカメラ」をRaspbery Pi に繋ぐ 

 2台のUSB WEBカムを並べた簡易「ステレオカメラ」を作り、Raspberry Pi に繋ぎ、Mathematica for Raspberry Pi で視差(距離)分布を(ものすごく大雑把に)測定・解析するコードを書いてみました。まだまだ、思ったような動作をしてくれないですが、5000円くらいのコンピュータや機材で、思いついたことを簡単に楽しめるのは、なかなか素敵です。

 小中学生男子が、夏休みの宿題の自由研究で「巨乳ビジョン」をチョコチョコッと作り出す日も近いかも…なんて思います。

2台のUSB WEBカムで作る簡易「ステレオカメラ」をRaspbery Pi に繋ぐ 2台のUSB WEBカムで作る簡易「ステレオカメラ」をRaspbery Pi に繋ぐ 






2014-01-08[n年前へ]

「ギネスビールの下に沈む泡」をOpenFOAMで計算してみよう!? 

  ビールをグラスに注ぐと、「グラスの中の泡は上に浮かび上がっていく」のが普通に思えます。けれど、たとえば、ギネスビールをグラスに注ぐと、グラス中で泡が下へ下へと沈んでいくさま(ギネス・カスケード)を見ることができますし、実はギネス以外のビールや水ですら、そんな「下に沈んでいく泡」を見ることができます(参考:ギネスビール風「下に沈む泡」を作るコツ)。

 ビールを心から愛してる知人が、フリーのシミュレーションソフトウェア(開発プラットフォーム)であるOpenFOAMを使って、「ギネスビールの下に沈む泡」 を(正月休みの自由研究として)シミュレーション計算していました。非圧縮流体ソルバとDEMのソルバを組み合わせた連成解析ソルバを、(使いたてなので)かなりの試行錯誤=時間を費やして、けれど「たった8行のC++コード」で書いて5分のCPUタイムを使って計算されていました。

 計算はグラスの断面右半分です。白い球は直径60μm(1mmの100分の6)の泡、ビールの粘度を10cP(水の10倍)としてみました。グラス中央では泡は浮力によって上向きに移動しますが、ガラス面では下向きに移動しています。ギネスは真っ黒で中央の泡の動きがみえないため、人間の目には泡が下向きに移動しているように見えます。



 以前、「ギネスビール風「下に沈む泡」を作るコツ」で紹介した、シミュレーションソフト FLUENT を使った「ギネスビールの泡は上がるか下がるか ?」では、「ギネスビールの下に沈む泡」の秘密をシミュレーション解析で解き明かしつつ、こんな風に書いています。

 古来, 人類は不可解な自然現象 に悩まされてきました. 由緒ある黒 ビール 「ギネス」 の泡がグラスの中 で下降しているように見えるのはな ぜだろう ? この現象は泡の物理的特 性に反するのでは ? ―― この単純 な疑問は, 何世紀もの間, 哲学者 や理論家達の論議の的となりながら も, 答えはみつからないままでした. しかし,数値流体力学 (CFD) により, 絶対的で信頼できる答えが導き出さ れました. 泡は上昇すると同時に下降していたのです.

 こんなカッコ良すぎる「いいセリフ」に書かれているような「何世紀もの謎を解き明かす作業」を、自分の意志で自由に使うことができる時間や道具の範囲で、つまりは「自由研究」でできる…って凄くいいな!と思います。

2014-08-12[n年前へ]

神田無線電機モバイルプロジェクタとスマホ魚眼レンズで全球ディスプレイを作ってみよう!?(第1回) 

 1万円少しで買った神田無線電機 Wis 高解像度小型プロジェクター KVD-Z240Kと、アキバのどこかの店頭で買った(多分)スマートフォン用の円形魚眼レンズ で、湯村さん @yumu19 のPersonal Cosmos モドキを作成中です。まずは、東急ハンズで160円くらい(だったような気がする)で透明半球樹脂を買い、100円ショップのダイソーで買った白色塗料スプレーで透明半球を拡散白色塗装して、とりあえず、半球状態でオバマ大統領や地球をを表示してみます。…これが結構立体的で意外なほど面白く 、全球ディスプレイ面白いぞ!と思ったりします。

 「1万円で全球ディスプレイ」と「ピクリとも動かないはずの雑誌グラビアページの胸をリズミカルに揺らしてみよう!?」を組み合わせれば、夏休みの大人の自由研究「超体感○×」ができあがるかも!?

7:16 PM - 13 Aug 2014

神田無線電機モバイルプロジェクタとスマホ魚眼レンズで全球ディスプレイを作ってみよう!? 神田無線電機モバイルプロジェクタとスマホ魚眼レンズで全球ディスプレイを作ってみよう!? 








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