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2008-02-27[n年前へ]

「1bit変調」と「誤差拡散法」 

 「ゴールデン/デッド・クロス」と「ナンシー版画」と同じように、一見違う分野の技術に見えても、実は全く同じ仕組みで動いている技術のペア(対)はたくさんある。そんな技術ペアの一つが「ΔΣ変調」と「誤差拡散法」である。ΔΣ変調の方は「1bit変調」といったキャッチフレーズとともに、オーディオ機器のAD(アナログ→デジタル)・DA(デジタル→アナログ)変換において使われることが多く、誤差拡散法はアナログ画像をデジタルの離散階調(多くの場合1bit=2値)で表現する場合によく使われる技術である。どちらも、結局のところ、離散的に表現した結果の誤差を、「将来」にフィードバック(ズレの帳尻合わせ)をするだけである。そうすれば、ちゃんと帳尻が合う、という技術である。

 それは、変な例えかもしれないが、一日1200kcalのカロリー制限をしているのに、今日は「天丼詰め合わせの一杯(たとえば、1800kcal)」食べてしまったから、明日は絶食しよう、(そして、それとは逆に)必要カロリーがもしも足りなければ、次の日は天丼一杯食べよう…そういうことを続けていれば長期的には「必要カロリーと摂取カロリーの帳尻」はきちんと合うよね、というような仕組みだ。つまりは、「ただそれだけ」の仕組みである。

 と書きながら、「ただそれだけ」の単純なやり方だからこそ、色々な分野に応用が利くのかもしれない、と考えた。きっと、基本的なことは色んな応用ができる、ということなのだろう。たぶん、そういうことなのだろう。

ΔΣ変調誤差拡散法








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