hirax.net::Keywords::「オフセット印刷」のブログ



2007-12-31[n年前へ]

続 読みづらいSPA!のヒミツは「アナログ工程」か「老眼」か? 

 先日の『読みづらいSPA!のヒミツは「アナログ工程」か「老眼」か?』にSPA!の記事が読みにくいのは、製版工程でなくて刷版工程のせいではないか、具体的には、SPA!の表紙と中折以外の部分が、オフセット印刷でなくグラビア印刷になっているせいだろう、と教えて頂きました(印刷屋は「広義の製版」を論理工程と物理工程に分け、論理工程を「製版」として、物理工程を「刷版」と区別するそうです)。グラビア印刷はほとんどの場合ヘリオクリショグラフなどの機械彫刻により刷版されるので、350DPI程度でしかドットを生成できず前回のような文字出力になる、ということでした。

 「オフセット印刷はCTP(レーザでダイレクト刷版)が一般的なので画線が綺麗だけれど、色再現を重視する女性ファッション雑誌や用紙を薄くしたいカタログ誌などではグラビアが多く使われる」ということなので、あまり色が綺麗とは思えないSPA!の場合には薄い用紙を使うためにグラビア印刷が使われているのでしょうか?

2008-04-07[n年前へ]

「銀スクラッチ」と「夜空の星月」 

 「銀スクラッチ」と印刷の「見当違い」ではないけれど、どんな「銀スクラッチ」であったとしても、その下に描かれているものは、透けて見えてくるように思う。表面を眺め見た時に、何の違いも見えないように見えることがあったとしても、裏から光を当てたり見方を少し変えたりしてみれば、下に描かれているものは自然と見えてきてしまうことが多い。そういうことは多い。

 手元にあったチラシの「銀スクラッチ」に白色LEDを背面から当ててみれば、どんな色のスクラッチ部分であっても、ハッキリと自然に透けて見えてくる。一見、色味がかった銀スクラッチの下にあるものは全然見えないように思えたとしても、やはりそれは透けて見えてくる。結局のところ、そういうものなのかもしれない、と思う。

 (若狭塗箸で)研いで出てくるもんは、
この塗り重ねたもんだけや。

 反射光と透過光は違う。だから、反射光では何の違いも見えないものがあったとしても、それが透過光で「違わず」見えるとは限らない。また、それと逆に、透過光では違いが見えなかったとしても、反射光では全く違うさまに見えることもある。

 つまるところ、反射光と透過光は違うのである。他の光を返すものが反射光で、他の光を消さないものが透過光である。それは、似てもいるし違うようでもある。

 反射光をたとえて言うならば、それは夜空の月や星に似ている。宇宙空間のどこかには太陽がいて、夜空の月や惑星はその太陽の光を反射しながら動いている。同じ夜空のどこかに、より強く光を反射するものがあれば、ほんの少しの光しか返さない小さな惑星を見ることはできない。そういうことは世界に多い、ような気がする。

 人間も箸と同じや。

 日常生活の中で、「明るい光」は必ず広がっていく。けれど、「暗さ」が広がることはない。「銀スクラッチ」を見るとそんなことを思い出す。そして、雨雲の向こうにあるはずの、夜空に浮かぶ星や月の姿をふと見たくなる。

 一生懸命、生きてさえおったら、
悩んだことも、落ち込んだことも、
きれいな模様になって出てくる。

銀スクラッチ銀スクラッチ銀スクラッチ銀スクラッチ銀スクラッチ銀スクラッチ銀スクラッチ








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