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2011-07-15[n年前へ]

[今日見た景色] 横浜港 国際客船ターミナル 

 外国へ行くとき・帰る時に通る場所は空港の国際ターミナルだけではありません。島国である日本と外国の間を行き来するには、海を飛行機で飛び越えるか・船で海を渡るしかありません。つまり、日本の各地にある港からも外国に渡ることができます。

 今日見た景色は「横浜港 国際客船ターミナル」です。ペリー提督が乗る黒船が浦賀沖にやってきて、日米和親条約(神奈川条約)・日米修好通商条約(安政五カ国条約)が結ばれて、横浜村に日本と外国を結ぶ港が作られ、安政6年(1859)横浜港が開港しました。

 羽田空港の国際ターミナルから世界各国へ飛行機が飛び立つのと同じように、羽田空港のすぐ近くにある横浜港国際客船ターミナルには海の向こうにある国々に向かう国際船が泊まり、その船に乗り多くの人たちが旅立ち・帰ってきます。

 今日(本当は7/16なのです)の横浜港 国際客船ターミナルには、PEACEBOATの「74回地球一周の船旅(2011年7月19日~10月27日)」の出航を待つオセアニック号が停船していました。PEACEBOATという文字が描かれた「ボート」の、その大きさには本当に驚かされました。

 巨大建造物としか言いようがない国際船に描かれた"BOAT"という文字を見ながら、ふと刑事コロンボの「歌声の消えた海"TROUBLED WATERS"」の中で繰り返されたコミカルなシーン、コロンボが汽船を「(まるで手漕ぎの)ボート」と言って、船長がカチンとしながら・その言葉を訂正するシーンを思い出しました。

 (アメリカからメキシコに向かう巨大国際船の)船長は、コロンボ警部に汽船を「ボート」呼ばわりされて、内心、面白くなかった。ボートは公園の池などに浮かべる手漕ぎの船を指す。(中略)「汽船」と呼称されると、蒸気船みたいな印象を与えるが、船舶法に因ると「機械推進によって航行する船舶」に分類される。

『歌声の消えた海』TROUBLED WATERS(1975年)

 数日すれば、目の前にある”BOAT”と記された巨大な汽船に、日本を離れて世界を旅する人たちが乗り込んでいく姿を見ることができます。今日は、そんな景色の数日前、巨大なボートを背にしつつ、青空の下・暑い日差しの下で横浜港越しの街を眺めている家族がいます。家族という名のボートが見えるような気がします。

To get a little stronger,
I'm rowing away,
In my broken boat.

"worthless"と"priceless"とクライマックス

[今日見た景色] 横浜港 国際客船ターミナル[今日見た景色] 横浜港 国際客船ターミナル[今日見た景色] 横浜港 国際客船ターミナル






2011-09-16[n年前へ]

東京パラダイス「千鳥ヶ淵のボート乗り」を体験してみよう!? 

 パラダイス…それは、時間を超え・空間を超え・人の常識を遙かに越えた桃源郷です。 首都 東京にもそんなパラダイスへと続く隠れ戸がたくさん隠されていて、たとえば東京駅から十分ほど、中央線・総武線の市ヶ谷駅前に広がる釣り堀の「市ヶ谷フィッシュセンター」などは、そのひとつです。

 そんな時空間を超越した「パラダイス」のひとつ、「千鳥ヶ淵のボート乗り」を体験してきました。江戸城(皇居)を囲むお堀のひとつである(日本武道館のある北の丸公園を囲む)千鳥ヶ淵では、ボートに乗ることができ、桜の季節には皇居の桜を眺める人たち(多くはカップル)が溢れます。しかし、強い日差しが差す真夏ともなると、日差しから逃げ場のない水面へ繰り出そうとする物好きはほとんどいません。…というわけで、真夏の太陽の下、千鳥ヶ淵のボート乗りをしてみました。

 千鳥ヶ淵のボート乗りは30分500円、1時間で1000円です。値段を見ればわかるように、時間単価は変わりませんから、まずは30分のチケットを買い・長引いた分だけ後で追加で払うのがお勧めです。

 また、手こぎボートと足こぎボートがありますが、足こぎボートは屋根付きなので、日焼けを避けたいのであれば、足こぎボートの方が良いでしょう。しかし、空を見上げたい開放感好き&ボートを力一杯漕ぎたい人であれば、足こぎボートの方が良いかもしれません。また、手こぎボートなら向かい合わせに座ることになりますが、足こぎボートでは(車の運転席・助手席のように)並んで前を向き座るという「座り方」の違いも、カップル・デート向けには大きな違いとなるかもしれません。

 お堀の水面に浮かぶボートからは、都会の街並みでなく・水辺の木々や草しか見えなくなります。そんな、緑に囲まれた水の上で、空を見上げると時空を超えた桃源郷、”ザ・パラダイス”を感じます。

2014-02-06[n年前へ]

「韓国・北九州の漂流ボート」で「魏志倭人伝の邪馬台国コース」を考える!? 

 福岡 北九州市の沖合を漂流するゴムボートが1月18日見つかったという事件…というか(事件ではないかもしれないけれど)奇妙な話。当時の海流を眺めつつ、計画したかもしれないコース(青色実線)と海流に流された場合のコースを描いてみた。釜山から対馬へ海を渡り、対馬の南端から飛行機に乗る、あるいは、対馬の西側海岸をなぞりつつ壱岐・九州に行く、そんな日本に辿り着くコースを描いてみたり、…あるいは、対馬と壱岐間の速い海流に流され北九州にまで辿り着くコースを描き、眺めてみました。

 こんな地図(海図)を描いてみると、三国志の「東夷伝(魏志倭人伝)」に書かれている、中国から邪馬台国に至る道のりを連想します。

 韓国を経て南へ、東へ、7000余里で〔倭の〕北岸の狗邪韓国(くやかんこく)に到着する。始めて海を1000余里渡ると、対馬国に至る。…絶島で400余里四方の広さ。1000余戸が有る。山は険しく、道は獣道のようで、林は深く、良い田畑がなく、海産物で自活。船で南北岸の市へいく。
 また南に瀚海と呼ばれる海を1000余里渡ると一大国に至る。…また海を1000余里渡ると、末廬国に至る。4000余戸が有り、山海に沿って住む。

 たとえば、韓国の海岸から(水平線の上に)対馬の陸地を見通すことができるのかといった見積もりや、魏志倭人伝が語る日本の姿を眺めつつ、2014年02月のワイドショーを眺めると、

 対馬の最高峰矢立山は649mだから、112.8×√0.649=91km離れると見えなくなる。また、壱岐は山が低く女岳149mが最高なので、112.8×√0.149=44km。 したがって、図に示したように、岸狗邪韓國から倭国への航海では対馬は全く見えないか、波間に見え隠れする程度。また壱岐は近づかないと全く見えないことになる。
まるで二千年近く前の古文書に書かれた外海渡航の物語が、あたかも現代に蘇ったようだ!と感じたりします。
 対馬暖流の流速は1~3ノット(2~5.5km/h)なので、流速を仮に4/√2=2.8km/hとすれば、航行距離は、直線距離97kmの√2倍=140km程度になる。 しかし、途中複雑な海流に巻き込まれたり、風向きによってジグザグ航行をする場合などを考えると、順調にいっても直線距離の2倍の200kmぐらいであろうか。それを時速4km/hで割れば、50時間になるが、漕ぎ進むのを1日8時間程度(例えば、星座が見える夜間限定で進んだ場合)とすれば、約6日間の航行となる。

「韓国・北九州の漂流ボート」で「魏志倭人伝の邪馬台国コース」を考える!?








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