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2010-07-24[n年前へ]

「UVインデックス」って何だろう!? 

 夏の日差しが強く感じられる毎日が続いています。太陽の光が肌の中に入り込んでいくことを、日焼けしていく肌の痛みとともに、感じさせられるような毎日です。

 日焼けのもとにもなる紫外線の人体への影響の指標にされるのが、UVインデックスです。たとえば、今日の日本各地のUVインデックスは右図のような具合だったようです。緯度が低く赤道に近い地方は、太陽の日差しが強くUVインデックスは高い値を示していたりしますし、あるいは、標高が高く空気が綺麗な地方も比較的高い値になっていたりします。

 ところで、「さて、UVインデックスとはどのようなものなのだろう?」とふと疑問に思いました。そこで、簡単にまとまっているこのスライド(PDF)を眺めてみると、これが面白いのです。

 UVインデックスとは、「(さまざまな波長の)紫外線の各強度」と「それぞれの波長の紫外線が人に与える影響」を畳み込み(掛け合わせ)、そしてその結果を積分したものを定数で割ったもので、しかも、その「それぞれの波長の紫外線が人に与える影響」というものは、国際照明委員会(CIE)が定義したCIE作用スペクトルである、というのです(具体的な算出はこの辺りを参照のこと)。

 そういえば、色の計算をする際にも、まったく同じような計算をしたり・その結果の指標を使います。そして、そのような場合にも、光の波長に対する人間の視感度などは、国際照明委員会(CIE)が決めたものを使うのです。しかも、同じ指標値でも、人がそれぞれ異なる個性を持つ以上、日の焼け方や光の見え方といった、それらの感じ方が異なるということも同じです。色んな光を人がさまざまな部位で色々な感じかたをする。その具合が、国際照明委員会(CIE)という同じ場で決められている、ということが何だかとても面白く感じられる晴れた週末の日暮れ前、でした。

1 * UVインデックスは、ISO/CIE(国際照明委員会)の紅斑紫外線量から求めた指標です。紫外線に対する 皮膚の反応は、メラニン色素の量やスキンタイプなどにより一人一人異なります。ここに示したガイドラインは あくまでも大まかな目安であることに留意してください。 環境省 紫外線保健指導マニュアル(平成16年4月)

2011-11-17[n年前へ]

日本の「信号機の青色」には「国際ルール上は緑色」とするための「言い訳」が隠されていた!? 

 信号機に関するCIE(国際照明委員会)勧告と日本法規の違いを「眺めて実感してみよう」という『日本の「信号機の青色」には「国際ルール上は緑色」とするための「言い訳」が隠されていた!?』を書きました。

 CIE(国際照明委員会)の「信号機の色としては、こういう(範囲の)色を使うべし」という「色範囲」と「(日本の法規で決まっている)日本で使って良い”青信号”の色範囲」を描いてみたのが下の図です。 この図を見ると、結構面白いことがわかります。
 つまり、「国際的には”緑色”と主張できる(?)範囲内で、最大限”青色”っぽくした」のが、日本の「前に進め色=青と緑が混じったようなビミョーな色」という色なんです。



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