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2008-01-20[n年前へ]

「海」と「椅子」

 冬の田舎の海沿いには、こどもと中国人しかいない。春から秋までの間は、こどもと中国人に加えて、カップルと年老いた人たちもいる。

 田舎道では、色んな「椅子」がそこらかしこに置いてある。寒くない季節には、年をとった人たちが、いつもその椅子に座り、目の前の景色をずっと眺めている。中学生や中国人が、自転車に乗って、椅子の前を風のように通り過ぎていく。

 空から地上を照らす太陽は一時間に15度ほど動く。太陽が地面に形作る影は、正確な日時計となって、ただただ流れる時間を示している。

 椅子の前を、自転車に乗った人や、木々や、防波堤の影だけが動いていく。

冬の海冬の海冬の海冬の海冬の海冬の海






2008-02-13[n年前へ]

若狭 小浜の海 に行く

 米大統領選の民主党候補選で知名度を上げたオバマ上院議員と似てる名前、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の舞台、そんなこんなで「小浜」の名前をよく聞く。

 学生時代、よく小浜へ行った。京都市は太平洋からも日本海からも、そのどちらにも同じくらいの距離に位置している。南の海も北の海も同じくらいの距離にあるけれど、太平洋を見に大阪湾を眺めに行くよりも、日本海をの波を見に若狭湾へ行く方がいい。だから、京都から海を見に若狭湾へ行く人は多かった、と思う。

 京都から比叡山の麓、大原を抜け、若狭街道を車で3時間も走れば、小浜に着く。京都の北部の山中を走る若狭街道を、ただ走るだけで小浜に着く。 この小浜と京都を結ぶ若狭街道は、「鯖街道」とも呼ばれる。かつて若狭湾から京都へと鯖を運んだ道を鯖街道と呼び、若狭街道はそんな鯖街道の一つだ。 だから、京都から小浜へ行くまでの間には、時折、昔ながらの町並みが姿を現す。

 若狭小浜は、海沿いに道があって、その道沿いに家が並んでいて、それが繋がり集まり小さな町になっている、そんな海に面した小さな町だ。曲がりくねった道の隣にはいつも海が見え、その海の先にはいつも走る道の先が見える。そんなよくある日本の海沿いの町だ。

 冬から春先にかけての若狭湾の海は、とても澄んでいて綺麗な青碧色をしている。暖かい夏になるともう少し濁った色になる。いつかまた小浜の町に行ってみよう。

若狭湾鯖街道






2008-02-14[n年前へ]

波が日本列島をノックする

 「京都市は太平洋からも日本海からも、そのどちらにも同じくらいの距離に位置している」ことを知ったのは、学生時代に、地球物理関連のデータ計測に関する話を聞いている時だった。京都地殻の地面の奥底に設置された計測器のデータ解析をしようとするとき、太平洋と日本海の波によるノイズがそのデータ中に重なってくる、というような話を聞いた。

 一年を通じて15℃ほどで湿度が高い坑道の中で、紙に印字された測定データを眺めていても、遠く離れた太平洋と日本海の波が日本列島を叩き続けているようすは想像できなかった。けれど、きっと測定データには「海の波が日本列島をノックし続ける」ようすが映し出されていたのだろう。