hirax.net::inside out::2015年09月05日

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2015-09-05[n年前へ]

「鳥の渡り」と「季節表記」に悩む…の巻 

 鳥の「渡り」に関する説明文を書こうとして、安易に「多くの渡り鳥は、○が近づくと北に向かい、□が近づくと南に向かう」とタイプし始め、この○と□に何を入れれば良いのだろう…と悩んでしまった。なぜかというと、本当は7月とか1月とかいう時期を入れたいのだけれど、数字を入れると厳密過ぎる。かといって、「夏」とか「冬」とかいう言葉を入てしまうと、夏冬といった季節と月は北半球・南半球の間で正反対になってしまうので、何だか現実と上手くあてはまらなくなってしまうからだ。

 現象はとても単純で、北半球が暖かい時期は(それをローカルに夏と呼びたくなるけど、そういうわけにはいかない)渡り鳥は北に向かい、南半球が暖かい時期は(それを冬と呼びたくなるけれど、以下同文)彼らは南に向かう…というだけだ。ただ、その時期を大雑把に表すのに「上手い言葉」が見つからない…のである。

 気のせいかもしれないけれど、大雑把と客観的という言葉を兼ね備えた言葉は、何だか少ない気がする。大雑把な言葉はえてして主観的で、客観的な言葉は必要以上に定量的で…その中間的な言葉をわたしたちは上手く持ち合わせていないような気がする。

「鳥の渡り」と「季節表記」